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黒糖の代わりに白砂糖の他にミネラルを摂れば良いと考えるかもしれない。
しかし、それは単純な足し算栄養学である。 生体内では1+1=2に必ずしもならないことを忘れてはなるまい。
現代栄養学は、全ての栄養素が断片的である。 三大栄養素と呼ばれている炭水化物、蛋白質、脂肪は、別物で扱われている。
たとえば、蛋白質が不足しているといったら、肉類を多く摂りなさいといった具合である。 自然医学的な立場で捉えると、この考えは全くナンセンスである。
栄養学も自然でなくてはならない。 自然には、連続性があり、循環性があり、生命に優しいのである。
M氏は消化吸収の意義を分解の作業ではなく組み立ての作業と解している。 現代栄養学では、食物と体細胞を全く別な次元で考えている。
食物をいったん分解して細かくなった栄養素が体内に吸収されていくといった連続性の無いものとなっている。 それに対し、M氏が提唱する生命の遠心性発展機構には連続性があり、食が血となり肉となるわけである。
自然医食の重要性〈自然医学〉では、自然食の良さを、約40年以上も前から医学的に証明し続けてきた。 それを基に生まれた食事療法は、立派に治療として成り立つと考えられる。
自然食といっても、しっかりとした医学理論が根底にあるので、自然医食ということになる。 問診することにより生活状況を把握し、血液、内臓機能の状態を、M氏独特の視点から診た上での食事指導となるわけである。

食事指導にあわせて、各人と相性の良い強化食品、薬草茶なども加わり、生体がより早く本来あるべき姿に戻るよう、オーダーメイドの食餌菱をだしている。 この診方は、根拠があるだけに、力強く頼もしい。
よって、巷でよく見かける自然食とM氏が提唱する自然医食とは、基本的に異なるものといってよい。 よって、消化吸収は、分解と捉えるのではなく、遠心性に組み立てられていく作業ということになるわけである。
さらにM氏は、炭水化物、蛋白質、脂肪は全て連続している関係であり、炭水化物は蛋白質の前段階であり、脂肪は蛋白質が過剰になった時の入れ物であり、蛋白質の後段階の状態であるといった連続性のある栄養概念を強調している。 粗食だって長寿を楽しむことはできる。
仙人は、山奥で霞を食べて生きていると言われるが、現代栄養学では、断食療法や長寿者の粗食についての説明がつかない。 自然食といったら、無農薬野菜、有機野菜といったものを想像するが、これだけでは何か煮え切らない。
巷の自然食指導は、現代栄養学が完全に抜け切れていないものばかりである。 栄養素的な主張ばかりが強くて、実に薄っぺらだ。
かつてイギリスの医師、B博士が、アフリカでの疫学調査から繊維摂取を推奨したが、その際、砂糖に蟻が群がるように栄養学者がこれに飛びついた。 次に再び何か新しいものが出てくると、再びそれに飛びつく。
こんなことをやっていては、振り回されるだけで、食事を楽しめない。 食事というより、サプリメント摂取といった足し算栄養学の術中にはまってしまうだけである。

巷の食事療法は、繊維物質を摂れとか、キノコをいっぱい摂れとか、さらには塩分の禁止、脂質と蛋白質の制限、大量の野菜ジュースの摂取といった鳥合の衆の状態である。 玉石混合と言うつもりはない。
ひとつひとつは、ある一定の効果があり、これらを否定するつもりは毛頭ない。 しかし、この程度の認識だと、何か症状が悪化したら、次はもっと栄養素のある自然食物を探すことに躍起になり、マスコミの情報に踊らされるだけである。
また、菜食主義者が白米、白砂糖など精白食品をとっていては、臨床的効果は上がらず、間違った自然食をしていることになる。 偏った認識での自然食では、あまり意味が無いのである。
M氏は三白の害に対して、かつてより警鐘を鳴らし続けている。 三白とは、白米、白砂糖、そしてグルタミン酸ソーダといった魔の旨味薬剤である化学調味料であり、これらを摂取することにより、血液が汚れ、それより造られた体細胞は脆弱化し病気になってしまうといった考えである。
よって、白米を玄米に、白砂糖を黒砂糖にかえ、化学調味料ではなく天然素材で味付けをし、ついでに、白パンを黒パン等の天然酵母パンにすればよいのである。 M氏が提唱する自然医食とは、人間の本来の食性である玄米雑穀を中心に、病人に対していち早く効果を出すために用いる健康強化食品、体内にある老廃物や化学物質を体外へ追いやってくれるのに一役買う薬草茶より成り立っている。
玄米雑穀。 まず始めに、玄米雑穀の効能について説明しよう。

玄米は消化に悪いといった風潮があるが、そのあたりの問題は十分に玄米を岨噛すれば解決するので、玄米は自分には合わないといった話は言い訳に過ぎない。 噛む時間が無いほど忙しければ、玄米を粉末にしたものや、玄米クリームといったものもある。
よって、玄米自体を摂取すること自体は、困難なことではないはずである。 S氏の違った角度からの玄米の見方を紹介したい。
「半掲米や三分場米には非常に不消化な部分が多いが、吾々はこれを恐れる必要は少しもない。 不消化なるものは完全に排出されるのであるから、不消化ということだけで半掲米や三分場米を攻撃することは全く正しくないことである。
消化不消化論の如きは近視的精神の妄想の欠片に過ぎない」。 漢字は、先人が苦労して作り上げた自然な形であり、字義の全てを物語ってくれる。
たとえば、白米は、玄米といった丸ごとの自然の恵みを、人間の都合のいいように、見栄えと炭水化物だけの甘味だけを求め精製してしまった。 しかし、栄養学的には誰もが認めるように、玄米の方が断然良い。
白米は、栄養素がたっぷりある玄米を削って残ったカスである。 よって、カスという字は「粕」と書くのである。
そして、白米だけでなく、肉といった錯覚の賛沢食物が腸内に入ると、ウエルシュ菌といった悪玉の腸内細菌が繁殖し、腸内は腐敗する。 よって、クサルとは、「腐る」と書くのである。
そして、そんな食生活ばかりやっていると、最終的にはガンになってしまうのである。 現在、ガンが増えているのは、飽食時代であり、かつ何でも機械任せの品物が豊富にそろっている、いわば賛沢病であるから、ガンとは品物が山ほどあることによって起こる病気なので「癌」と書くのである。
話は少し横道にそれたが、自然の恵み丸ごと状態である玄米を頂くということは、玄米の生命エネルギーを人間に入れるということで、これは自然医食には絶対不可欠の条件である。 また、玄米の他にアワ、ヒエ、キビ、丸麦、鳩麦、蕎麦、小豆、黒豆といった様々な雑穀を入れることにより、ミネラル、酵素などを多く摂取でき、栄養価もより高くなる。

玄米には、端に旺芽がついており、旺乳の周りには糊粉層、種皮、果皮といった順に層を成している。 旺芽には抗ガン作用をはじめ様々な作用があり、ビタミンH・陸ニコチン酸、パントテン酸、ビタミンE、その他様々なミネラルが多量に含まれている。
外側を取巻いている糠になる皮層も、繊維、脂肪、レシチンなどが豊富に入っていて、便秘解消に一役買う。 玄米がいきなり苦手という方は、せめて旺芽が頂ける旺芽米に切り替えてはいかがだろうか。

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